歴史建築温泉家ルカオちゃんが、歴史建築をゆる~く解説!🏯
▼ルカオが気になる!歴史建築データ
⛩ 北海道神宮頓宮(ほっかいどうじんぐうとんぐう)
御祭神:大国魂神(男神)、大那牟遅神(男神)、少彦名神(男神)、明治天皇
社格:末社
神紋:菊紋
社殿様式:神明造(平入)切妻向拝付き
屋根材:トタン屋根かガルバリウム鋼板?
千木:外削ぎ(男神)
堅魚木:3本-7本-3本?(奇数:男神)※鰹木の数と御祭神の性別には諸説あります
鳥居:神明鳥居
▼⛩ 北海道神宮頓宮(ほっかいどうじんぐうとんぐう)
「頓宮(とんぐう)」というのは一時的な神様の「仮の宮」という意味で、北海道神宮頓宮は現在、北海道神宮の末社として、例大祭の御旅所の役割を務めています。
▼鳥居・参道
鳥居は、全てが円筒で組まれた石造の神明鳥居。
鳥居の手前の「頓宮」提灯が。
▼手水舎(てみずや)
手水舎は、切妻屋根銅板一文字葺き。重量のある屋根に対して、小ぢんまりと井桁が組まれています。
龍をモチーフにした水口は、神社で多く用いられています。龍は水を司る神と言われていることから、神聖な水を表現しているとも言われています。
▼狛犬(こまいぬ)
鳥居のすぐ傍に一対の狛犬が居ます。向かって左が「吽形」の狛犬、右が「阿形」の獅子。にこやかでコミカルな狛犬です。
拝殿の前に、もう一対の狛犬。向かって左が「阿形」の獅子、右が「吽形」の狛犬です。一般的な配置とは逆になっています。獅子は玉(ぎょく)のようなものをくわえ、狛犬は草花のようなものを噛みしめています。低い体勢に伏せてしっぽがピンと立った姿は躍動感がありますね。
よく見ると、左側の獅子には子どもの狛犬が寄り添っていて、この日は毛糸の帽子&ケープを掛けてもらっています。こちらの狛犬は1890(明治23)年に北海道神宮頓宮にやってきた北海道最古の狛犬で、札幌軟石でできているそうです。
▼拝殿・本殿
北海道神宮頓宮は、拝殿と本殿が一体化した建築。北海道や小規模の神社には多い形態です。
本殿の神前幕(しんぜんまく)と提灯に、北海道神宮の神紋である「菊紋」が描かれています。
▼ルカオ的、歴史建築の楽しみ方🎶
歴史建築の専門知識が無くても、建物の外観の特徴は、誰の目にも分かりやすいと思います。正面の屋根部分を見上げてみてください!
北海道神宮頓宮には、神明造の特徴の一つである「鞭懸(むちかけ)/小狭小舞(おさこまい)」は無いのですが、スッキリとして上品な印象があります。
神社様式の屋根部分の部材をなんとなく覚えられたら、他の神社と見比べてみるのも面白いですよ。