諏訪神社(北海道/札幌市)

歴史建築温泉家ルカオちゃんが、歴史建築をゆる~く解説!建築士としてはポンコツだが歴史建築愛🏯と温泉愛♨が止まらない~✨

▼ルカオが気になる!歴史建築データ

⛩ 諏訪神社(すわじんじゃ)
御祭神:建御名方命(男神)、八坂刀売命(女神)※夫婦
社格:村社
神紋:明神梶紋(根が5本)
社殿様式:神明造(平入)切妻向拝付き
屋根:銅板一文字葺き
千木:外削ぎ(男神)
堅魚木:3本-7本-5本(奇数:男神)
    ※鰹木の数と御祭神の性別には諸説あります
鳥居:靖国鳥居

⛩ 諏訪神社(すわじんじゃ)

2024年の神社めぐり2件目は、「札幌諏訪神社」。
こちらの神社は子どもの頃の氏神神社で、初めての厄払いもこちらで行っていただきました。そのせいか、今でのこちらの神社に惹かれるものがあります。ご縁が繋がっているのかな。

▼鳥居・参道

鳥居は反りのない靖国鳥居。石造です。

由緒記。信濃の国一之宮諏訪神社から御分霊された神社ということが分かります。
諏訪大社の神紋は「梶の葉」です。 上社では根が四本、下社では根が五本という違いがあり、札幌諏訪神社の神紋は根が五本あります。

▼手水舎(てみずや)

手水舎の屋根は切妻屋根で、素材は銅板、葺き方は一文字葺きです。和傘で美しく装飾されていて華やかですね✨

水口は龍をモチーフにしています。水の神である龍が与える水は、清浄であることを意味しています。

▼狛犬(こまいぬ)

向かって左側、口を開けているので「阿形」の獅子です。雪模様のためか、笠をかぶせてもらってコミカルに。向かって右側、口を閉じているのが「吽形」の狛犬です。
一般的に狛犬の配置は、向かって左が「狛犬:吽形(口を閉じている)」、向かって右が「獅子:阿形(口を開けている)」と言われていますが、配置が逆だったり同じ吽形(もしくは阿形)の像が設置されている場合があるようです。見つけたらレアかも!

▼拝殿・本殿

諏訪神社は、拝殿と本殿が一体化した建築。北海道や小規模の神社には多い形態です。
本殿の神前幕(しんぜんまく)に諏訪神社の神紋である「明神梶紋(根が5本)」が描かれています。

角度を変えて本殿を見ると、堅魚木の3本-7本が良く見えます。
地階が基礎高のRC造で物置?にしているのも、北海道らしい造りと言えます。

▼ルカオ的、歴史建築の楽しみ方🎶

歴史建築の専門知識が無くても、建物の外観の特徴は、誰の目にも分かりやすいと思います。正面の屋根部分を見上げてみてください!

神社の建築様式で分かりやすい特徴は、「千木(ちぎ)」と「堅魚木(かつおぎ)」です。
千木の先端が垂直に切断されているのを「外削ぎ」といい、外削ぎの場合は堅魚木は奇数となります。これは御祭神が男神の特徴といわれています。(※例外、諸説あります。)

堅魚木は下から見上げた状態では数を確認しにくいのですが、千木の先端の形は目にすることが出来ると思います。千木の形と、実際にお祭りされている神様が男神なのか女神なのかをあわせて調べてみるのも楽しみ方の一つかも知れませんね。千木の形と御祭神の性別については諸説あり、完全に合致していない場合もありますので、それはそれで楽しんでみてはいかがでしょうか。

諏訪神社では、破風板の装飾金物や棟木・桁の小口の金物にも神紋の明神梶紋(根が5本)が使われています!こんな繊細な細工も注目ポイントの一つです!